はてなインターネット文学賞「記憶に残っている、あの日」
もう10年も前になります。
私は元高校球児でした。
弱小高でしたが
先輩達が引退してからは
スタメンで試合にも沢山でれて
野球が好きでした。
真夏の練習
実際にぶっ倒れるまで
練習に打ち込んでいました。
夏の引退試合で6番ファーストで出場。
毎回予選で1回戦で負けてしまうが
私たちの代で初めて一回戦を突破できた。
私はノーヒットでしたが
チームは勝てたのでよかった。
2回戦でチャンスが回ってくる。
4対2
7回裏
2アウト
3塁
打順が回ってきた。
人生の中であれほど
緊張した瞬間は
今生きていてもない。
ネクストバッターサークルで
私は珍しく冷静だった。
とにかく1日でもチームのみんなと
野球がしたい
その為には打つ!
絶対に打ってやる!
追い込まれた
2ストライク
2ボールからの
5球目
ライナー製の当たりが
レフトまでいき
見事にヒット
ガッツポーズしちゃいました!
4対3で9回裏に突入。
2アウトなし
アウトになれば試合終了。
バッターボックスに立ち
1球1球球がよく見えていた。
ゾーンに入るってこういうことか!
今になって思う。
厨二病発動!
いい球は逃さず振り
ファールを5球連続してから
ピッチャーのボールが高めに浮き
制球が乱れ四球で一塁ベースで向かう。
まだまだゾーンに入っている。
盗塁してセカンドベースまでいく!
同点のベースを踏みたい!
なんとかしてくれと
セカンドベースで見守る。
2ストライク2ボール
の5球目外角のカーブが
見事に決まってしまい
見逃し三振。
呆然としてセカンドベースでたっていた。
これで私の夏は終わった。
セカンドベースで最後の
野球が終われたのは
今となってはいい思い出だ。
でなければこの記憶は
10年たっても残っていない
感謝です。
ありがとう。